SecureMail-Mユーザーインタビュー埼玉医科大学国際医療センター
地域医療連携における患者情報を“安全に、すぐに届ける”ために
大学病院が語るSecureMail-Mによる医療データ共有改革の実際
埼玉県の地域医療で中核的な存在を担う埼玉医科大学国際医療センターは、689CloudのSecureMailを導入して連携する病院及びクリニックとのデータ共有のスピードとセキュリティを向上させました。その経緯、課題と成果を病院トップの視点から小山名誉院長と現場のITを支える佐藤情報システム部次長に聞きました。
■ インタビュー参加者
埼玉医科大学国際医療センター 名誉院長(埼玉医科大学専務理事) 小山勇 先生 (IK)
埼玉医科大学国際医療センター 情報システム部次長 佐藤巨樹 様 (NS)
■ Q1. まず、SecureMailを導入するきっかけについて教えてください。導入前にどのような課題を抱えていましたか?
IK.
導入前は、他の医療機関同様に患者さんの紹介情報をファックスで送信していました。しかし、画像などの品質は劣悪だし、手間もかかるなどの問題もあり、今のデジタルな世の中では、情けない状況でした。さらに、大きな問題は誤送信による個人情報漏洩です。そこで、ファックスをSecureMailに置き換えることにしました。ファックスを使い続けていた最大の理由は、セキュリティでしたが、SecureMailはデータの暗号化、受け取り側の本人認証、送信および閲覧履歴といったセキュリティ上の課題をクリアしていたため置き換えは可能だと考えました。
■ Q2. そうした中で、新しい仕組みを導入されたのですが、いかがでしたか?
NS.
SecureMailの特徴は、GmailまたはOutlookのメールソフト以外にITインフラをまったく必要としないことです。当院では、以前プリントアウトしていた紹介状のPDFファイルをそのまま地域医療連携部門が相手方に送信するようにしましたので移行は非常にスムーズでした。また、相手方もメールさえあれば良いので、IT基盤を持ってないクリニックなどでも利用できるメリットもありました。
IK.
一部の公的医療機関からは、メールという名前がついているだけで個人情報の漏洩の心配がぬぐいきれないために、当初抵抗もありましたが、実際に使い始めると好評でした。
■ Q3. そして、今回はDICOM画像をSecureMailで送受信することにしたのですね?
IK.
はい、今まではDICOM画像の受け渡しはDVDに書き出して、患者さんに持たせるか郵送するかでした。手間がかかる上に、時間も要します。さらに、患者さんがDVDを紛失するなどのリスクもありました。他院から当院に紹介されて来られる患者さんがDVDを持参する場合、DVDを受け取ってから当院の電子カルテに取り込む必要があるため、紹介された患者さんをかなり待たせることになります。事前に画像データを紹介元から受け取っていれば、すぐに診察に入ることができます。また、救急医療などにおいてスピードが重要な場合には、とてもDVDでの受け渡しでは対応できません。
そこで、SecureMailでDICOM画像を転送できないかと相談したら、ほどなく今回のDICOM対応版が提供されました。
NS.
CT画像などDICOMデータは、ファイル数が数百個におよび、容量も非常に大きいため通常のデータ転送の仕組みでは、なかなか対応できません。今回の仕組みは簡単に迅速にDICOMデータの送受信ができるところがポイントだと思います。
■ Q4. 患者さんの個人情報を扱う医療データですが、セキュリティに対する取り組みはどう考えていますか?
NS.
セキュリティは最重要条件です。3省2ガイドラインに準拠することはもちろん、技術的にも最新のセキュリティ対策が取られていることも必須です。その点、SecureMailは最新の暗号化技術とクラウドインフラ、アクセスに対する多要素認証、送信だけでなく閲覧、ダウンロードまで追跡した履歴、送信後でもアクセスを止められるなどセキュリティファーストな製品だと思います。
■ Q5. 導入にあたって、院内での反応はいかがでしたか?
NS.
最初はやはり「新しいシステムへの抵抗感」はありましたが、メールにファイルを添付するのと同様な操作なのですぐに馴染みました。むしろ、今はファックスの頃よりワークフローがシンプルになったと担当部門は喜んでいます。
■ Q6. 患者さんのデータ、画像データをデジタルで共有する上でのメリットと課題はどのようにお考えですか?
IK.
最大のメリットは、スピードと品質の向上です。特にスピードは、生死を分けることもあります。今後は、救急のようにスピードが必須の現場にも導入を拡げていきたいと思います。また、先ほど申し上げましたように事前にデータを受け取ることにより患者さんの待ち時間を短縮し、患者さんの医療経験そのものをより快適にできればと思います。
デジタル化の大きな課題は相互接続性です。たとえば、医療機関同士の連携では、VPNのようにネットワーク間連携の取り組みもありますが時間もコストもかかります。また、かかりつけ医のようなクリニックなどは、こうしたネットワークには参加しにくいのが現状です。今回の取り組みは、メールという最大公約数を利用して地域医療連携のデジタル化を進めるものです。
NS.
SecureMailの場合、相手方はメールソフトとブラウザ以外は何も必要としないのが連携を拡げていく上で重要です。
■ Q7. 今後は、どのような展開を期待していますか?
IK.
現在、埼玉県中西部地域で医療連携推進法人を立ち上げましたので、その中でDICOM画像の送受信を浸透させていきます。さらに、近いうちに、救急車など救急医療にも展開できれば大きなメリットが期待できると思います。将来的には、患者さんを含めた全ステークホルダーの距離を縮め、患者中心の包括的な病診連携の実現のためにSecureMailを一つのツールとして活用していきたいと考えています。
■ Q8. 最後に、他の医療機関へのメッセージをお願いします。
IK.
医療において最も重要なのは、「患者中心主義」でありその中で「必要な情報を、必要なときに、安全に共有すること」は、重要なファクターです。従来の方法に限界を感じているのであれば、新しい仕組みを検討する価値は十分にあると思います。
SecureMailのような仕組みは、その有効な選択肢の一つになるのではないでしょうか。
NS.
セキュリティを担保した上で紹介情報、DICOM画像を送受信するソリューションとしては、SecureMailは有力なソリューションだと思います。導入が簡単ですぐにでも使えるというのは、大きな魅力です。
SecureMail-Mユーザーインタビュー埼玉医科大学国際医療センター